『過去に公開した日記を現在の注釈とする:天麩羅』丹羽良徳
発行年: 2015.9.18
発行元: UMISHIBAURA
サイズ: 125×210mm
仕 様: 324頁/コデックス装/本文2色刷り
アーティスト丹羽良徳が2008年から2014年1月1日までにインターネットのブログ上で散発的に公開していた支離滅裂な公私混同の日記から約500日分を再編集したこの書籍は、基になるブログが現在、2014年1月1日付けで「年が明けたからといっていい気になるなよ」で更新が止まっていることを起点として、意識を過去に遡らせつつ、ありえなかった出来事や新しい解釈や、明らかにもしくは意図的に間違った注釈を挿入していくことで、日記そのものの真実性と信憑性を排除して、2015年から過去を再構築し、自己修正主義的な過去の解体を目指す。
既にその時に何があって、そうなってしまったのかは、今となってはよくわからないけれども、だったら今、その日記から何を考えられるか、展覧会やインタビューでは発言しなかったこともあるから、まあ今のうちに言ってしまおうかというような気持ちも込めて、個人的な純粋日記を手がかりに、注釈という脇役によって本体である日記の役割を破壊し創造していく試みである。
http://umishibaura.jp/